【11月30日 AFP】トルコ南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)で28日、同国の少数民族クルド人(Kurdish)の著名な人権派弁護士、タヒル・エリチ(Tahir Elci)氏が銃撃を受け死亡した。事件を受け、トルコ各地で激しい抗議デモが発生するなど、同国の最大少数民族であるクルド人との間の緊張が高まっている。

 最も著名なクルド人の人権活動家の一人で、地元弁護士会の会長を務めていたエリチ氏は、平静を呼びかける声明を発表している最中に、警察と所属不
詳の武装集団との銃撃戦により死亡した。同氏は頭に弾丸1発を受けたが、同弁護士を直接狙った銃撃だったのか、銃撃戦の流れ弾に当たったのかは不明だ。

 同氏の支持者らは、同氏が政府によって殺害されたと非難しており、新たな緊張を引き起こしている。ディヤルバクルやイスタンブールなど各地で起きたデモでは、警察がデモ隊を解散させるために放水銃や催涙ガスを使用した。

 クルド人が多く住む同国南東部の最大都市ディヤルバクルでは29日、同氏の葬儀が行われ、現地のAFP記者によると、赤・黄・緑のクルド人の旗と赤いカーネーションに覆われたひつぎが街路を進んでいく中、同氏を追悼するため約5万人が集まった。(c)AFP

http://www.afpbb.com/articles/-/3068465 より転載。