【12月25日
時事通信社】シリアに向かったまま行方が分からなくなっているフリージャーナリスト安田純平さん(41)のシリア入りを手助けしたトルコ在住のシリア人男
性(33)が25日までに取材に応じ、安田さんがトルコからシリアへ渡った直後、密入国案内人から「武装勢力に拉致された」と連絡を受けたと証言した。男
性自身も数カ月後にシリアで安田さんを捜したが、依然として安否や身代金に関する情報には触れていないと語った。

 男性は、過激派組織「イスラム国」(IS)に殺害された後藤健二さんとも友人で、安田さんとは2回会ったという。男性によれば、6月上旬、安田さ
んがフェイスブックを通じてシリア行きを相談。シリアで反体制派武装組織「ヌスラ戦線」などが制圧した北西部イドリブの状況把握や、後藤さんと男性が立ち
上げたシリア国内の子供たちを支援する事業を再開したいと話したという。

 その後、男性とつながりのある反体制派勢力が「安田さんの身を守る」と約束したため、安田さんは6月中旬、トルコ南部アンタキヤを訪問。約1週間、シリア人密入国案内人の到着を待つなどしながらシリアへ渡る機会をうかがった。

 安田さんは6月22日午後、アンタキヤから車で約1時間のシリア国境近くの村で案内人と合流。暗くなるのを待って徒歩でイドリブ県へ渡ったとみられるが、同日深夜、案内人が電話で安田さんが拉致されたと伝えてきたという。

 男性は「忙しかったので同行できないと初めから安田さんに伝えていた。しかし、こんなことになるなら、一緒に行けばよかった」と悔やんだ。(c)時事通信社

 


http://www.afpbb.com/articles/-/3071462 より転載